グランプリ・効果音タイプ


ゲーム名称グランプリ・効果音タイプ (GRAND PRIX)
メーカー株式会社 さとみ (現在のサミー)
製造年昭和51年 (1976年)
使用電源AC100V 50/60Hz
コインセレクター(10円)自社製

グランプリ

 駄菓子屋ゲームのヒット作「新幹線ゲーム」タイプの10円弾きゲーム。
 ゲーム内容はゲーム機上部から投入した10円硬貨を、 アウト穴に落とさない様にレバーで弾いて、GOALを目指す。
 ちなみに、ゲームの販売台数はそれなりに良かったのだが、 翌々年の昭和53年に株式会社さとみは倒産する。

ゲーム盤面

 盤面の印刷は、色使いや構成など、当時としては良くできた方だと思う。 ただ、アクリル成形のゲーム盤面や、安っぽいレバーの作りなどは、 本家である「新幹線ゲーム」と比べると見劣りする。
 また、本家「新幹線ゲーム」同様、10円がコース途中で詰まると、取り除くのがとても大変である。

レイアウト

 コースレイアウトは「新幹線ゲーム」とほぼ同じ。 レバーの横には上から、「START」「@」「A」「B」「C」「D」という印刷がされている。
 「START」「@」「A」では、普通に遊んでいれば、まずアウト穴に入る事はない。 その存在意味を疑うくらい簡単であるが、スタート直後にアウト穴に落ちてしまうのは、 あまりにも可哀相なので、ゲームとして少しは遊ばせるという意味もあるのかもしれない。
 「B」からいきなり難しくなる。「新幹線ゲーム」同様、最大の難関であるために、 どちらかのアウト穴を塞ぐ改造をしたものが良く見られた。
 「C」はそれほど難しくない。ただし、レバーのスプリングの調整が良くないと難しくなる。
 「D」が最後の難関。ゴールの横にあるバーが調整できるため、 店舗、あるいはオペレーターのサジ加減一つでゲームの難易度が変わる。 ただ、この調整はプレイヤーも見る事ができるので、あまりに難易度が高く調整してあると、 客離れを起こす原因となる。

コインセレクター

 コインセレクターと呼べるレベルの物か疑問があるが、 一応10円以外はキャンセル(返却されない)される仕組みになっている。 ただ、その機構は単純で性能は非常に低く、少し細工をすると、簡単に贋貨が通ってしまう。

インストラクション

 風格のあるインストラクション。インストラクションも紙製やシールだと、 経年により印刷が剥げたり、ヤケたり、剥がれてなくなってしまう場合が多いが、 これはアクリルに印刷したものなので、20年以上経ってもその姿を残している。

賞品券払い出し口

 賞品券として記念メダルを払い出すタイプなので、払い出し口は小さい。 また、払い出し口のところには、元々受け皿が付いていた。

裏側

 スチールパイプを曲げて作った脚に木製の筐体、 そして、コインセレクターの作りや、アクリル成形のゲーム盤面、安っぽいレバーの作りなど、 悪く言うならば、チープな作りと言えるし、良く言えばかなりコストを意識した作りである。

    ● 展示場 に戻る(ひとつ戻る)
● トップページに戻る
(C) 駄菓子屋ゲーム博物館 2003