FOOTBALL


ゲーム名称FOOTBALL
製造年昭和54年 (1979年)
本体寸法幅:560mm、奥行:180mm、高さ:830mm (本体のみ)
重量20kg
使用電源AC100V 50/60Hz
コインセレクター(10円)旭精工製 900/F37(シリアルナンバー:599215)
払い出しソレノイドOMRON製 TYPE SZ 315L

FOOTBALL

 昭和50年代に主流だったスタイルのゲーム。
 ゲーム内容はボールをタイミング良く打ち出して、ゴールに入れるゲーム。 ゴールは3ヶ所あり、それぞれのゴールに入るたびに、賞品券が払い出される。 途中には回転する風車や、オートキッカーがありタイミング良く、 かつ適切な力加減でボールを打ち出さなければならない。

ゲーム盤面

 ゲーム盤面を遮蔽しているアクリル板には、ゴールの文字やNCAAのロゴなどが印刷されている。 また、ガイドレールや風車などはすべてアクリル製である。 釘はパチンコ台と同じ長さの物が使われている。

レイアウト

 打ち上げられたボールが、開閉を繰り返し行く手を阻んでいるレールを通り抜けて、 右側の黄色い風車に乗る事がある。 風車に乗ったボールが@ゴールの上に来た時に、ゴールを遮蔽しているフタが タイミング良く開いているとゴールに入る。
 @ゴールを通過した場合も、しなかった場合も、ボールはオートキッカーのところに来る。 オートキッカーは特定のタイミングで自動的にボールを打ち出す。
 オートキッカーにより打ち出されたボールが、左側のオレンジ色の風車の窪みに入る事がある。 5つある窪みのうち、1つだけがAゴールまでボールを運んでくれる。
 左下まで来たボールを、適切な力加減にレバーを引いてBゴールを狙う。 このゴールだけは、回転する風車など邪魔するものが無く、力加減だけがゲームを左右する。
 打ち出されたボールが、Bゴール下の穴に入ってゲームオーバーとなる。

コインセレクター

 コインセレクターは旭精工製900/F37。 このコインセレクターは旭精工の製品の中でも、コストが安いモデルなので、 低コストで作られている駄菓子屋ゲームでは、良く採用されていたモデルである。 部品のほとんどがアルミ製であるが、一部鉄にメッキした部品があり、 写真でも部品によって、腐食具合に違いが出ているのが分かる。

ドアキー

 元々は上下二点式で内側に掛かる鍵が付いていたのだが、キーが無いために、八万ロックを取り付けて改造した。

レバー

 右側のレバーが、ゲームスタート直後、ボールを打ち上げるレバー。 左側のレバーが、ゲームの終盤、Bゴールを狙うレバー。

ボール出入口

 10円投入後、右側の穴からボールが出てきてゲームスタートとなる。 ボールが一通りのルートを通って左側の穴に入るとゲームオーバーとなる。

賞品券払い出し口

 ボールがそれぞれのゴールに入るたびに、この払い出し口から賞品券が出てくる。 透明のプラスティック板で作られた受け皿は、自作製のもの。

ゲーム盤面裏

 オートキッカーや回転する風車、開閉を繰り返すレールなど、この動きのあるゲームの仕組みは、 リレー、モーター、ソレノイド、マイクロスイッチなどによるもの。 まさにエレメカである。

リレー回路、傾き検出スイッチ

 リレーはOMRON製。傾き検出スイッチはマイクロスイッチに鉛の錘が吊るしてあり、 ゲーム筐体を傾けてインチキをしようとすると、スイッチが切れ、そのゲームが無効になる。 もちろん、次に10円を入れてゲームをスタートすると、ゲームの無効は解除される。

コインセレクター内側

 コインセレクターの内側も、アルミ製の部品が使われているため、 20年以上経過しているが、あまり錆びていない。

ソレノイド

 ソレノイドはOMRON製TYPE R82A−405。 ボール止めとオートキッカーに使われている。
 ボール止めのソレノイドは10円が入った時に作動し、 ボールを止めていたフックが外れ、ボールはスタートの穴から出てくる。
 オートキッカーのソレノイドは、オートキッカーのところに設置されているマイクロスイッチが入り、 かつ、タイミングをコントロールしているモーターが、オートキッカーのトリガースイッチを入れた時に作動する。

払い出しソレノイド

 ソレノイドはOMRON製TYPE SZ 315L。電磁力によって引く力は強く、大きな音がする。 元々は賞品券を払い出すゲームであったが、メダルを払い出すように改造した。

裏側

 裏側からは電源ケーブルが出ている。 近代のゲーム機では機械を設置した時に、配線しやすいように電源ケーブルは筐体の下側から出ているものだが、 当時のゲームはそういった考慮が無かったのだろうか。 内部の配線を見ると配線の都合上、筐体上部から出した方が都合が良い構成になっている。

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(C) 駄菓子屋ゲーム博物館 2003